上福岡なかの小児科

コラム

「飛騨高山の思い出」

飛騨高山の思い出


「深夜食堂」の話で思い出したことがある。
あるエピソードで、「今や絶滅危惧種の流しの歌手」が登場していた。


僕はずっと昔、流しの歌手に飛騨の高山で出会ったことを思い出した。


その時僕は、なぜ高山にいたのか、もうよく思い出せない。時間を持て余した学生の気まぐれの一つだったように思う。


ある日授業が終わった時、僕はふと、今旅に出るべきだと感じた。時間は確か、午後4時頃だったように思う。幸いそれから数日は予定が無かった。


そして僕は、高山にいた。
一人で飲み屋街を歩きつつ、と言って一人で入る勇気もなく、ただ街をうろついていた。


そこで流しのおじさんと会った。
おじさんは、ギターを抱えて、飲み屋を回っていた。
僕は確か、おじさんと何か会話したように思う。


おじさんのギターと赤ちょうちんのひかりが、僕の記憶に残っている。


「深夜食堂」のもの悲しい歌と静かなエピソードが、旅をしていた時代を思い出させてくれる。




Koichi Nakano

2016年12月02日(金)

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