☆流行っている病気☆
2023年5月18日現在で当院で流行っている病気です。
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「感染性胃腸炎」
ウイルス又は細菌を原因として胃腸炎を一括したものであり、いわゆる「お腹にくる風邪」もこの病気に含まれます。特に乳幼児に好発し、症状は嘔吐と下痢ですが、そのいずれか1つしか見られないこともあります。ウイルスの代表的なものとしては、ロタウイルス、ノロウイルス等がありますが、後者は牡蠣(かき)等の食品を介して感染することも知られています。これらは、秋から冬にかけて流行することが多いとされています。また、細菌性のものとしては、サルモネラ、カンピロバクター、エルシニア、病原性大腸炎、腸炎ビブリオ等によるものが知られています。
この病気は下痢による脱水症状を起こしやすいので、十分な水分補給が必要になります。
しかし、水分なら何でも良いというものではありません。ジュース、炭酸飲料等は避け、下痢のひどい時には特に赤ちゃん用のイオン飲料での補給を心がけて下さい。また、下痢でおしりがただれやすくなりますので、よくふき取るようにしてあげて下さい。.
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「急性気管支炎・喘息様気管支炎」
気管支炎とは気管と気管から枝分かれする気道(気管支)が感染症によって炎症を起こすことです。
通常、急性気管支炎は、感染によって発生します。
かぜの症状がみられた後に咳が出る場合は、一般に急性気管支炎が疑われます。
咳止めや薬や解熱剤などの治療薬のほとんどは、症状が治まるまで楽に過ごせるようにする目的で使用されます。抗菌薬は通常必要ありません。
気管支炎には急性のものと慢性のものとがあります。
急性気管支炎の症状は通常、数日から数週間持続します。しかしながら、90日位まで続くものも通常、急性気管支炎として分類されます。気管支炎がそれ以上の期間、ときに数ヵ月から数年にわたって続く場合は、一般的に慢性気管支炎に分類されます。単に「気管支炎」と言われる場合、通常は急性気管支炎を指します。
乳幼児でかぜをひいたときにすぐにゼーゼーといって治りにくい気管支炎をおこす人がいます。これを便宜的に喘息様気管支炎と呼びますが、ひとつの病気と考えるよりは色々な原因で起こる疾患群と言えます。RSウィルスやヒトメタニューモウィルス感染などもこの原因となり得ます。
かぜに伴って喘鳴(ゼーゼー)と咳を繰り返します。大体は元気で機嫌も良いですが、呼吸困難がひどくなると入院を必要とすることもあります。
鎮咳薬、去痰薬、気管支炎拡張薬、ゼーゼーするときは吸入療法や喘息薬を使用。熱を伴うときは抗生物質も使用します。ひどく元気がなくなったり、呼吸が苦しくなった時は入院治療が必要のことがあります。
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「咽頭結膜炎(アデノ)(プール熱)」
アデノウイルス感染による発熱、咽頭炎および結膜炎を主な症状とする急性感染症です。また、夏季に多発し、しばしば汚染されたプールの水を介して感染するため、「プール熱」とも呼ばれています。潜伏期は5日~7日で、発熱、咽頭炎(咽頭発赤、咽頭痛)、結膜炎(結膜充血)が起こります。ウイルスの種類はアデノウイルス3型が主ですが、他に7,11,4型なども原因となります。
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「突発性発疹」
ヒトヘルペスウイルス感染による突然の高熱と解熱後の発疹を生じる病気です。患者の多くは乳幼児期(特に6~18ヶ月)にかかることが多く、突然に発熱(38℃以上)し、2日~4日持続し、軟便や下痢を伴うことはしばしばあります。通常は咳・鼻汁などのかぜ症状はあまり著名ではありません。解熱とともに体から手、首にかけて赤い発疹が現れ、1~2日で消失します。
生まれて初めての発熱にびっくりしますが、熱が高くても比較的元気は保たれていることが多いです。